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どうするドル円135円 24年ぶり円安水準

円安が止まりません。エネルギー、食糧自給率の低い日本にとっては輸入コストが上がり、今後の物価高は我々の生活に直撃してくることになるでしょう。

日本銀行の黒田総裁はこの円安を日本の経済にとって好ましくないと発言しています。異次元の金融緩和が日本の経済を立て直すとのアベノミクスの柱が、現在は国民の生活を脅かす状況になっています。

今の状況を簡潔にまとめてみます。

アメリカを始めとする欧州各国はコロナ禍におけるゼロ金利政策からインフレ抑制のための金利上げ局面に舵を切っております。アメリカなどはインフレのスピードがすさまじく、バイデン大統領の支持率はダダ下がりインフレ抑制が最大の課題となっています。金利を高くしていくのですから、当然ドルは買われます。その他先進欧州各国も方向は同じです。

かたや日本は現在のインフレは一時的との考えで依然として異次元金融緩和状態を継続しています。つまり世界各国の金利が上がる中で日本だけは相変わらず金利を日銀が無理やり抑え込んでいる状況。当然金利の低い円はほかの金利の高い通貨に対して一方的に売られるということになっているのです。

そのような状況の中での黒田総裁の発言。自業自得でしょと言いたくもなります。

ではこの円安を止めるためにはどんな手段があるのでしょうか。

一つはこの金融緩和政策を他国同様に転換することですが、黒田さんは、それは景気を減速させることになると、当面その政策はしないと先日も明言されていました。

では次にドル売り円買い介入ですが。個人的にそれは現状ありえないと思います。アメリカからすると受け入れがたいインフレ状況の中で、さらにインフレを助長する自国通貨安を促すドル売り介入は現状認められるはずはないでしょう。さらに日本はまずその異次元の金融緩和とやらを何とかしてから、出直してきなさい、というもっともな意見がでてくるのは明らかではないでしょうか。

目標としてきたインフレ目標2%には達しました。舵を切るタイミングではないかと思います。それによって株価は下落するでしょうが、ウクライナ問題も先が見えない中でのさまざまな物価高、加えて急激な円安がさらに拍車をかけています。株価よりも物価の安定、中央銀行の最重要な仕事は物価の安定のはずです。