昨年の金融マーケットはグローバルでのインフレ加速に対しての各国中銀の利上げ合戦がテーマでした。
そんななか、日本はひとりわが道を行く、緩和の継続でしたが、年の瀬最後に、サプライズで異次元緩和終了への道筋となる政策変更に踏み切りました。
そこで、今年のポイントとして、アメリカと日本それぞれ考えてみました。
まずアメリカですが、やはり、過去に例のない急激な利上げがアメリカの景気後退にどれだけの影響を及ぼすか。また、インフレは期待通りに抑制されるのかというところでしょう。
個人的な考えとしては、エネルギー価格等の高止まりによりインフレ率は期待通りには下がらず、金利も高止まりするのではないか。
しかし景気はこの急激すぎる利上げの影響から冷え込み、企業業績悪化、失業率の上昇につながっていくと考えます。
つまり、スタグフレーションに突入していく可能性も十分考えられると思っています
日本に関しては、やはり年末にまさかの金融政策の調整が行われ、いよいよ異次元の金融緩和策からの脱却が現実となってきています。
今年は久しぶりに、日本の金融政策に注目が集まる年になるのではないかと思います。
ただ個人的には、金融市場の方向としては厳しいものになるのではないかと予想します。
昨年の世界的な急激な利上げの影響で、グローバルに景況感は悪化するものと思われます。その中で、日本も遅れて、いよいよ、利上げ局面に突入の可能性。
株式市場には非常にネガティブな年になるのではないでしょうか。
また防衛費増額、異次元の少子化対策等による歳出増加は国債増発を予想させるもので、その中での金利上昇は国の財政圧迫を意味するものであり、昨年トラス政権が市場からNOを突き付けられたのと同様なことが起こる可能性を秘めていると感じます。
いずれにしてもグローバル的にはコロナバブルで膨らんだ金融市場に調整が入り、日本はアベノミクスのつけを払わなくてはいけない難しい1年になると思います。