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金融教育普及への課題

先日、ある雑誌社の編集者の方と会う機会があり、高校での金融教育の必修化は始まったもののこの流れが一般的に普及されていくには両親の意識の変化が必要でしょうという話になりました。

以前から申しているように金融教育は小学生のうちから始めたほうが良いと考えていますが、やはり小学生が自分から金融の勉強がしたいと言い出すことはまず考えられないでしょう。

親としてみれば金融教育の重要性は認識していても、やはり緊急性の高いものに対しての優先度は高くなると思います。そうなるとやはり受験科目にない金融教育というものは後回しになり、子供は子供で塾通いが忙しい中で、空いてる時間は金融よりサッカーとなるでしょう。

また、日本人の特性でもあるかと思いますが、お金の話をすることに抵抗があるという人も多いと思います。あるいは投資をして損することが嫌なので預金が安心ですという考え方も日本人には多いのではないかと思います。

不動産価格はどうやって決まるのかということに興味を持つ小学生の親御さんが、きっとこの子は金融に関しても興味を持つと思うし、金融教育の必要性は認識しています。でも株の売買などはあまりしてほしくない。というお話を聞きました。

私は学生時代、金融論のゼミに所属していたのですが、その先生ですら、ゼミ生がほとんど金融関係に就職した時に、「大事なことはモノを作ることですよ」と日本の将来を危惧されているような発言をされていたのを思い出します。

今日、ドル円が133円台に乗せてきています。黒田日銀総裁は「家計は値上げを許容している」と受け取られる発言をしていましたが、許容した覚えもないし、今回の急激な円安がこれからの実生活に及ぼす影響は非常に大きいものになります。

アメリカでさえ、「このインフレは許容範囲を超えている」との声が出ているのに、食料自給率は先進国中最低水準、当然、石油をはじめとするエネルギー資源自給率も10%強という状況の日本への影響はアメリカの比ではないと思われます。

とんでもない原油価格の高騰に加え為替の急激な円安、海外での生活はもとより、日本での生活でさえ円をただ持っているだけでは成り立たなくなる恐れもあるのではないでしょうか。

預金は安全だからという考えはもうありません。逆にそれはリスクだと考えて良いと思います。投資と博打は全く違うものです。まず、興味をもって、「ちょっと知識として頭に入れておこう」、から始めましょう。

金融市場の仕組みも知ってみると難しくないことがわかると思います。投資にもいろいろな商品があり、それぞれの投資スタイルがあります。まずは知識として持っておくことが重要であると思います。

原油はこの1年で約2倍になり、為替は約21%円の価値が下がっています。日本の預金金利は年に数回送金手数料を払ってしまうとマイナスになってしまうほどの金利です。投資の重要性は明白です。まずは知ることから始めましょう。